心の教育

心の教育を大乗仏教精神で実現します。

淑徳与野高等学校は77年の歴史を持つ仏教主義の女子高等学校です。
校訓には「清純」「礼節」「敬虔(けいけん)」を掲げ、これらを身体・言葉・心によって実践することで、人としての品性を高めていきます。

校舎7階にある「利行堂」。仏教行事や「淑徳の時間」で利用します。

共に生きる

校長 里見裕輔

古代のインドにこんな話があります。
ある神様が、人々にひじを伸ばしたままご馳走を食べるようにと命じました。
ちょっと試してみればおわかりと思いますが、ひじを曲げず、腕を伸ばしたままものを食べるというのはとても難しいことです。
ある村では、みんながご馳走に群がり、われ先にと食べようとしましたが、食べ物はなかなか自分の口に入りません。上を向いて落とすように食べる人もいれば、自分の顔をめがけてご馳走を投げつける人もいる。中には犬のように食べ物にかぶりつく人もいます。
一方、別の村に行ってみますと、村人たちは2人1組になり、片方の人が相手のご馳走をつまんで、相手の口に入れてあげています。相手も同じように食べさせてあげる。こうして、みんながおなかいっぱいになることができました。
今、世の中では「共生」という言葉をよく耳にします。共に生きる。仏教では古くから「共生(ともいき)」と表現してきました。それは、お互いが、お互いを助け合って生きることです。
高校では、いろいろなことがあるでしょう。時には悩むこともあるかもしれません。そういうときには自分ひとりで解決しようとしないでください。それは、あたかも、ひじを伸ばしたままご飯を食べようとするようなものです。
そうではない、せっかくたくさんの友達がいるのですから、お互いがお互いを助け合って、仲良く過ごしていただければと思います。
もちろん本校の先生方も「自分で何でもやってしまおう」としがちなみなさんに、「それは非常に窮屈な生き方ですよ」と諭し、手を差し伸べることでしょう。
そして3年後、ご自身の希望する進路に、無事に進まれることをお祈りしております。

── 校長 里見裕輔

情操教育

仏教主義に基づく情操教育で共生の心を身につけます

仏教行事
仏教行事
年4回の仏教行事(花まつり・み魂まつり・成道会・ねはん会)で仏教の教えに触れます。
合掌
合掌
授業の始まりと終わりには「合掌」であいさつ。日常生活の中で繰り返される「合掌」の習慣で、礼節を身につけます。
淑徳の時間
淑徳の時間
人としてどう生きるべきか、社会とどう関わっていくべきか。これからの進路選択に大切な「視点」を磨きます。

女子教育

女子教育で自立した女性をめざします

校内活動
校内活動
生徒会などの校内活動を通し、企画力やリーダーシップを育てます。
制服
制服
知性と品性を形に表し、整った服装で生活します。
進路ガイダンス
進路ガイダンス
1・2年次のガイダンスでは、社会の第一線で活躍している卒業生から直接話を聞きます。

国際協力

カンボジアの「淑徳与野なでしこスクール」

カンボジアに建てた「淑徳与野なでしこスクール」

本校では、心の教育の観点から、文化祭での収益や、修学旅行の際に発生する航空会社のマイレージを、NGOなどの団体に寄付する活動を行ってきました。
2008年度からは、「JHP・学校をつくる会」の活動に協力し、カンボジアに学校を建設する事業に取り組みました。そして2010年3月、スヴァイリエン県のチッダイ中学校に新校舎を建設、「淑徳与野なでしこスクール」と名づけて寄贈しました。

学校建設から13年。
まだまだ、私たちにできることがあります。

「淑徳与野なでしこスクール」が完成してから13年が経ちましたが、文化祭の収益や募金活動でお預かりしたお金で用意した文具や備品類をお土産に、生徒代表が隔年で学校を訪問するなど、今も生徒たちの交流が続いています。現地を訪れた生徒たちは「私たちが学ぶこともたくさんある。一方的ではなく、お互いを尊重する支援を続けていきたい」と語っています。