高い品性を養う 心の教育
心を磨こう。
「いただきます」。食事のときに使うこの言葉は、食べ物となった米や魚や野菜に対して、その「命をありがたくいただきます」という意味の感謝の言葉です。私たちは、一人で生きているのではなく、両親や友だち、先生などたくさんの人々に支えられながら生きています。それと同時に、小さな虫も、道端の草花も、私たちが生きていくうえで欠かせない存在。すべてのものに感謝しながら、共に生きていこうというのが、仏教の教えです。
淑徳与野中学・高等学校は仏教主義による女子教育の学校です。仏教主義による教育とは、難しい教義を教わることではなく、私たちが生かされている世界のことを思い、気遣い、感謝する心を学ぶ「心の教育」のことです。心を磨いていくことで、生徒たちの高い品性を養っていきます。
日本人と仏教主義

「ありがとう」も「ビミョー」も仏教の言葉だって、知ってた?
「ありがとう」。ふだん、何気なく使っているお礼の言葉は、もともと「有難し」という仏教の言葉からきています。「有る」ことが「難しい」──、つまり「めったにないほど貴重なこと」という意味だったのです。ほかにも、「そのケーキおいしい?」「ビミョー」なんていう使い方をされてしまう「微妙」という言葉も、本来は、人間の知識では知ることのできない不思議さを表す仏教用語だそうです。
このように、仏教は私たちの生活の中に深く溶け込んでいます。欧米の考え方を理解するのにキリスト教の理解が欠かせないのと同じように、仏教を学ぶということは、私たち日本人の生き方や考え方を学ぶことなのです。
心を磨く授業・行事があります

淑徳の時間

仏教行事
女子校、友だち、先生

大人になっても付き合っていけるような友だちや先生に出会ってほしい。
中学生になると、急に世界が広がります。新しい友だち、初めての先生、電車やバスに乗っての通学……。勉強の仕方も、休日の使い方も、自分で考え、自分で行動することが多くなります。ときには道に迷い、ときには壁にぶつかり、いろんなことを経験しながら、少しずつ大人になっていきます。そんなとき、近くに、気兼ねなく話ができる友だちやなんでも相談できる先生がいてくれることは、とっても大切。男子に気兼ねしないですむというのも、女子校のいいところです。中高の6年間で、大人になっても、ずっと付き合っていける友だちや先生と出会ってください。
国際協力

カンボジアに建てた「淑徳与野なでしこスクール」
淑徳与野では心の教育の観点から、文化祭での収益や、修学旅行の際に発生する航空会社のマイレージをNGOなどの団体に寄付する活動を行ってきました。2008年度からは、「JHP・学校をつくる会」の活動に協力して、カンボジアに学校を建設する事業に取り組み、2010年3月、カンボジアのスヴァイリエン県にあるチッダイ中学校に「淑徳与野なでしこスクール」と名づけた校舎が完成しました。完成後も、隔年で生徒代表が現地を訪れ、支援を続けると同時に、現地の生徒たちとの交流を深めています。